肛門外科
肛門外科では痔核（イボ痔）、裂肛（キレ痔）、痔瘻・肛門周囲膿瘍などの肛門の疾患、また大腸がん、大腸ポリープ、慢性の大腸炎などの大腸の疾患を専門的に診療いたします。
肛門が出っ張ったり膨らんだりしている
内痔核（脱肛）、肛門ポリープ、直腸脱などが考えられます。
比較的まれですが、直腸にできた大腸ポリープが脱出する場合もあります。大腸ポリープは肛門ポリープと異なり、大腸がんに進む可能性があるため、早めの切除が必要です。
肛門から血が出る
肛門科外来で最も良く見られる症状で、痔核（イボ痔）、裂肛（キレ痔）などが考えられます。
しかし、大腸がんや悪性の大腸炎など大腸の病気である可能性もあり、その場合には診断の遅れは許されませんので、大腸内視鏡検査で専門的に診察する必要があります。
肛門が痛い、かゆい
裂肛（キレ痔）、血栓性外痔核、肛門周囲膿瘍、または脱肛などが疑われます。
かゆいなどの症状の場合、肛門部皮膚炎（湿疹）のほか、時に肛門部白癬、肛門部カンジダ症の疑いもあります。
便が出づらい
痔核・直腸脱、直腸瘤の他、肛門狭窄でも起こりますが、大腸に狭窄を来す病変が無いかのチェックも必要です。症状により大腸内視鏡検査をお勧めします。
痔の治療（保存的療法）について
痔は、がんのような悪性疾患ではないのでほとんどはお薬で治せる病気です。
当院ではできるだけ手術や痛みをともなう治療を避け、内服薬や坐剤を用いて治療を行います。
また、普段からおしりは清潔に保つ心がけが重要で、できれば毎日お風呂、シャワーで洗うことも痔の予防や再発防止に効果的です。
切らずに治すお注射での治療
肛門が出っ張ったり膨らんだりする内痔核（脱肛）については、切除手術をせずにお注射での治療が可能です。
この治療方法は「四段階注射法」といって、内痔核（脱肛）ひとつにつき4カ所、順番に薬液を注射して行います。また痛みを感じにくい部分に注射をしますので、痛みや出血がご心配な方もご安心下さい。
注射後、痔核は徐々に脱肛の程度が軽くなり、個人差にもよりますが、約1週間から1ヶ月くらいで脱肛がなくなります。
検査の流れ（予約制）
治療前
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① 受診（施術日の選定）
はじめに、痔の状態を診察させて頂きます。
内痔核と診断された患者様が四段階注射法による治療を希望される場合、施術日の選定を行います。 -
② 術前検査
安全に施術を行うために、必要な血液検査、心電図検査などを行います。
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③ お薬の処方
施術当日の術前にクリニックで挿入する坐薬の処方を行います。
施術当日
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① 施術前処置その1
前処置としてまず坐薬を挿入します。その後点滴をしてお待ちいただきます。
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② 施術前処置その2
粘膜という弱い部位のため、雑菌などの二次感染を防ぐ抗生剤を点滴投与します。
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③ 施術前処置その3
肛門を取り巻く括約筋を麻酔で緩めます。
この麻酔の目的は肛門の筋肉を緩めることですので、注射をする際にチクチクとした痛みがあります。 -
④ 施術
内痔核一つにつき、4ヵ所順番に薬液を注射します。
薬液の効果で痔核へ流れ込む血液の量が減り、出血が止まります。 -
⑤ 施術後の休憩
検査が終わって身支度を整えたら、ゆっくりおくつろぎ下さい。
但し、気分が悪い時は、すぐ看護師に伝えて下さい。
だいたい１時間ほどでお帰り頂けます。
その他手術について
痔核（イボ痔）、裂肛（キレ痔）、直腸脱、直腸瘤、会陰裂創（えいんれっそう）などの治療や手術ついてもご相談下さい。
