下部消化管内視鏡検査(大腸内視鏡検査)について
前処置の下剤を内服し、大腸がきれいになった後、内視鏡を肛門から挿入して検査を行います。
直腸からS状結腸、下行結腸、横行く結腸、上行結腸、盲腸と大腸全体を検査し、粘膜に生じた炎症や潰瘍、ポリープやがんなどが分かります。
大腸ポリープのうちに内視鏡で治療行うことで大腸がんの予防ができます。
大腸がんの早期発見のためにも、定期的に大腸内視鏡検査を受けましょう。
苦痛の少ない大腸内視鏡検査
検査の際鎮痛剤を注射いたします。
とんど眠っている(うとうとしている)間に検査を終えることができるので、苦痛の少ない検査が可能です。
また、検査後の送気も炭酸ガスの使用により、検査後のお腹の張りが、ほとんどありません。
その日のうちに手術(大腸ポリープ切除術)が可能です
大腸内視鏡検査によって大腸ポリープが発見された場合、形態・大きさによっては日帰り手術を行うことが可能です。
※治療の対象となるのは通常大きさ5mm以上のポリープです。
キノコのように茎を持ったタイプのポリープであれば直径20mmを超えても多くは切除が可能です。
大腸ポリープについて
医学用語として「ポリープ」という場合は、消化管内にできた隆起性病変(でっぱった病変)すべてを指します。
そのでっぱりの成分ががん、腺腫、過形成、粘膜下腫瘍のいずれであっても「ポリープ」とするのが正式なこの用語の本来の定義です。
しかし、大腸の場合、でっぱった病変のほとんどが「腺腫」なので、「大腸ポリープ」=「大腸腺腫」と思っているドクターも多く、それで話しが通じてしまうこともあるため、あえて訂正する必要はないかもしれません。
検査の流れ(予約制)
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① 検査の予約
大腸内視鏡検査は事前にご予約が必要となります。
(検査日選定、諸注意のほかに、検査当日にお飲み頂く下剤の処方などを行いますので一度ご来院頂きます)
ご予約はお電話、または受付にてお申し付け下さい。また、検査について分からない事などございましたら、お気軽にご相談下さい。 -
② 検査前処置その1
検査当日の午前中に、処方した大腸をきれいにするための下剤をお飲み頂きます。
下剤で水様便(水の様な便)になりますので、そのような状態になりましたらご来院下さい。 -
③ 受付
当院スタッフの指示に従って必要書類にご記入下さい。
分からない事などございましたら、お気軽にお尋ね下さい。 -
④ 診察
検査前に、院長が診察を行います。
検査を行うにあたり患者様の健康状態などを確認致します。
また、検査前処置や検査方法など、検査完了までの流れについてご説明させて頂きます。 -
⑤ 検査前処置その2
内視鏡を入れる前に、苦痛を防ぐ、局所麻酔(ゼリー剤)を使用します。
ご希望の方には鎮静剤の投与を行います。 -
⑥ 検査
内視鏡を肛門に挿入し、詳しく観察致します。
通常は空気を入れて膨らませますが、検査後の送気が早い炭酸ガスを使用しています。 -
⑦ 検査後の休憩
検査が終わって身支度を整えたら、ゆっくりおくつろぎ下さい。
(気分が悪いときは、すぐ看護師に伝えて下さい)
検査後1~2時間ほどクリニックで休憩していただきその後、帰宅いただきます。
検査で麻酔処置をしておりますので、検査当時はお車や自転車の運転はできませんのでご来院の際はお気を付け下さい。
注意事項
大腸内視鏡検査は観察時には押す操作が少ないため、苦痛はあまりありませんが、ご不安な点などありましたらお気軽にご相談下さい。
- 検査の前日までは普通に食事をして頂けますが、夜8時頃までにお済ませください。
- 鎮静剤、あるいは鎮痛剤を使用した場合は、検査当日の車の運転は厳禁です。
- ポリープを切除した場合や生検(組織を採取すること)した場合、一定期間、激しい運動、入浴、飲酒はお控え下さい。
など、検査を受けられる前と後の注意事項を書いた資料をご予約の際にお渡し致します。
大腸がんは40歳ぐらいになったら、定期的に検診を受けて、早期発見と治療を行うことが大切です。
調子が優れないなど、何か気になる事がございましたら、お早めにご来院ください。